禅の悟り?ワンネス?悟りを科学的に調査 PNSE

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こんにちは、あきらです。
4月22日音声収録した内容から更に、Jeffery Martin(ジェフリー・マーティン)博士が『Clusters of Individual Experiences form a Continuum of Persistent Non-Symbolic Experiences in Adults』の論文を書いたときに連絡を取った約500人から50人を選別し、計量心理学的手法、身体的計測や実験を繰り返した内容を追記して記事に書いています。

すごく興味深く、やっぱりそうなんだと腑に落ちた部分も含めシェアしていきたいと多います。

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マズローの欲求5段階説には更に上がある

まずはマズローの欲求5段階説には自己超越(Self-Transcendence)は、欲求階層説の最上位に位置づけられる概念であり、自己実現を超えた段階の欲求や生き方を指します。

自己超越の欲求というのもがあり、High-Plateau Experienceと言いどう訳したらいいんですかね?日本語で翻訳した言葉が記載されてましたが高原経験と記載されてましたw

また高原経験は学術用語でpersistent non-symbolic experience (PNSE 継続的非記号体験)と呼ばれ、一般的に「悟り」「覚醒」「自己超越」などと言われる意識状態の一種であるとも述べられてます。

広く知られるマズローの5段階説の頂点自己実現に到達しても、多くの人が虚しさや欠乏感に苦しむという現実が指摘されています。成功した経営者の例や、講演者自身(Martin博士)も成功しても不安感や欠乏感を拭い去れなかった経験が挙げられ、Martin博士は恐れや欠乏感は進化の過程で必要だった感覚だが、現代社会ではそれほど必要ではなくなっていると指摘し、多くの現代人がこの欠乏感から解放されたいと感じ始めていると述べています

欠乏感を脱却した状態:PNSE (persistent non-symbolic experience)

① 自我という感覚が薄れる
② 頭の中の雑念が少なくなる
③ 過去や未来にとらわれなくなる
④ 雑念にとらわれないので、感情的にならない
⑤ 基本的にすべてだいじょうぶだという感覚になる

マズローが言うには静かですばらしい意識の状態であると説明されてます。そしてこのPNSEにもいくつかの段階があるみたいです(汗

Jeffery Martin博士:悟った人の心のベースにある幸福感とは?

Jeffery Martin博士は過去12年間で2500人以上の、「悟っている」「覚醒している」人と言われる人々にコンタクトを取り、インターネットや図書館での調査、人からの紹介などを通じて調査を進め、その中から50人を選別して詳細なインタビュー(一人当たり6時間~12時間)や身体的計測、実験を行いました。

特に被験者候補を選別するにあたり、覚醒した悟った人の心のベースにある幸福感(fundamental well-being)が、少なくとも1年間は常にある状態を定義として被験者候補が探されたみたいです。

なお、このfundamental well-beingは瞬間的な幸福感ではなく特別良いことが起こらなくても幸福で満たされている状態といい、たとえ離婚のような辛い状況でも心のベースには「これでいいんだ」という幸福感がある状態を指してます。

今回参考にした悟りを科学的に調査した論文:Jeffery A. Martin, Center for the Study of Non-Symbolic Consciousness

PNSEの段階(ロケーション)

意識は通常の意識から徐々に変化し、最終段階では自我の意識がなくなり、雑念や感情、自己効力感が消える方向に進んでいきます。
自己効力感(自分の人生をコントロールする力があると感じる感覚)が高いほど通常は幸福感が高いとされますが、PNSEの最終段階では自己効力感も消えていくとされています。人生はただ流れていくだけで、それをどうこうしようという思いがなくなるためだそうです。

Martin博士は、最終段階の直前くらいが人間として一番幸せな状態かもしれないと語っています

これを読んだときに、やっぱり最終段階というのは完全に私達が思っている人間の状態ではないんだなと思いました。恐らく仏教だと空の状態ですよね?

また完全に自我がなくなったというのは、エヴァでいったら人類補完計画に出てくるLCLですよね?生命のスープ的な。

PNSEにおける意識の主な変化

①自我の感覚の変化:
・通常の意識の人が感じる「自分」とはまったく異なる自分を感じる
・仏教徒は「広い空間いっぱいに拡大した」キリスト教徒は「神との一体化」などと表現されている
・自我認識の変化は、70%の人に突然訪れ、30%の人には数日~数ヶ月かけて段階的に訪れる
・PNSEの初期段階では自我は拡張し、あらゆるものに繋がっている感覚だが最終段階では自我という感覚は完全に消滅。中間段階では自我が残り、引き戻されることがある
・段階的変化に伴い世界観も変化:最終段階に近づくと外部の存在(神など)ではなく、自分自身がそうしたものと融合した感覚となり自分の経験の真実に、より確信を持つようになると表現されてる。

②思考の変化:
・思考の量が大幅に減少。思考が起こっても目の前を流れていくように感じ、とらわれなくなる。
・ここでいう思考とは自分自身に関する雑念で、必要な問題解決能力は減少せず、むしろ雑念が減少したことで重要な思考に集中でき能力が増強される
・PNSEの初期段階では雑念に引き込まれることもあるが、すぐに戻れまる
・段階が進むと頻度は減少し、最終段階では雑念は一切起こらなくなります

③感情の変化:
・感情も思考と同様に減少し、段階が進むほど減少
・初期段階の人はポジティブ・ネガティブ感情を感じますが、引きずらない
・段階が進むとネガティブ感情が減少し、ポジティブ感情だけが残る
・最終段階では一切の感情を感じなくなる。その直前の段階では強い「思いやり」「喜び」「愛情」が混ざった一つの感情になる

④外部刺激に対する反応(認知)の変化:
・認知も変化し、段階が進むにつれてさらに変化
・主な変化点は「今」への集中と、外部刺激に対する心の反応
・雑念が減少することで、過去や未来にとらわれず、今、目の前の事象に集中するようになる。五感が鋭くなり目の前の事象を深く味わおうとします。最終段階ではほぼ完全に「今」に没入し、世界が止まったように感じることもあるようです。
・外部刺激に対してPNSEの初期段階では一瞬反応(例:イラつき)しても、すぐに平穏な心に戻る。これは自我の拡大により傷つきにくくなったためかもと分析されいる
・より深い段階では、外部刺激を見ても心に変化がほとんど起こらなくなり、本能的なレベルの反応は認識できても、その後の思考や感情的な反応は起こらない
・PNSEの中間から後ろの段階では、認知プロセスの各レベル(本能・身体・思考・感情など)の反応を認識し、自分の反応がどのレベルから来ているかを理解できる。段階が進むほど、外部刺激に対する反応を自分でコントロールできるようになり、最終段階では反応がほとんどなくなるため、コントロールも不要になりただ気づくという反応になる

⑤記憶の変化:
・過去の記憶はもはや重要ではなくなり、自分や他人の過去のストーリーへの興味も薄れる
・雑念減少に伴い、過去の出来事を思い出すことも少なくなる。質問すれば思い出せる人がほとんどだが、PNSEの最終段階では短期、中期記憶を思い出すのが困難になる被験者も多い

5つの変化の内容をザッと記載しましたが、やはり外部刺激に対する反応が本能・身体・思考・感情によっての反応になるのが面白いですね。こうなると自分の肉体というのは、やっぱりエヴァなんだと思うしかないですよねw

時間の流れが未来~過去に流れ、そして時間軸がなくなる

⑤の記憶の変化の箇所で過去のストーリーへの興味が薄れると記載してますが、これは現代気功の理論では(正確にはコーチング理論ですが)時間の流れは未来~過去に流れていると言われ『過去は未来に一切関係ない』「昨日までに起きたことは明日起きることに1%も関係ない」とされてます。なお、未来~過去に時間が流れるというのは望む未来を基準に今を生きる考え方になります。

シンプルに人って今までの自分の物差しで全てを捉えてるんです(もちろん私もそうですが)これが過去~未来の時間の流れになるのですが、未来~過去の時間の流れで捉えると上記で書いた通り過去に起きたことは一切関係ない=どんな風になりたいのか?どんな自分がいいのか?という風な捉え方になってくると思います。

例えば何か自分にとって不都合な出来事が起きたとします。

その時に高い視点で問題を捉える(メタ認知)、そして新しい未来を定義する。この未来の定義付けは、過去の自分という目線はいっさい含まずこんな未来がいいなと思ったことを定義付けすることがポイントです。

なお、コーチングや現代気功の理論では『ゴール設定は現状の外側』にと言われてますが、正直自分1人で現状の外側にゴール設定をするのはかなり難しいというか、たぶんできないです。

なので自分で現状の外側にゴールを作る場合は、今の自分からだと到底見えない現実(世界)をゴールとして設定・意識に上げたらいいのじゃないかなと思います。あ、でも本当に望んでる事が前提ですがw

現状の外側にゴールとは?

現在行っていることの延長線上では絶対に達成できないゴールのことを言います。
たとえ達成が非常に困難な目標であっても、現状の延長線上にある努力で到達できる範囲であれば「現状の内側」とみなされます。

現状の自分の考え方や、ブリーフシステムを根本的に変えなければ到達できない場所に目標を設定することです。

ちなみに現状の外側にゴール設定しなければならない理由は主に二つ。

1:いま考えつくゴールの多くは、過去に自分が受け入れたブリーフシステム(他者の価値観に影響されている可能性が高いもの)から設定しているゴールの可能性が高く、自分の本当のゴールではない可能性があるため。
2:「現状の内側」のゴールは自分で自身の能力の限界を定めているため、本来持っている能力を十分に発揮できないためです

シンプルに偽物のゴールの可能性があって、自分の能力を発揮できないからなんだけど現状の外側にゴール設定ができないとダメと思ってしまわれても前に進めなくなるので、さっきも伝えた通り現状からかけ離れたゴール設定であれば問題ないかと。

ただ、目標に向かって何か不都合な問題が起きた、出来事が起きた場合に現状とかけ離れた目標があると視点が下がった時に目標をイメージするだけで視点が回復・上がるので視点(抽象度)が高い目標があることは便利かなと。

また現代気功では大周天がこの役割を果たします(便利だよね~)

PNSEの最終段階は時間の概念がなくなるから、未来というのもなくなるみたいだけど…そうなるとほんと人間なのかいな?と思っちゃいますねw

あとがき

ちょっと難しい内容だったんですが、一旦情報として書き出しときます。

完全なる自我の消滅は…正直人間として生きてくにはつまらない世界になるのでその前の段階「思いやり」「喜び」「愛情」が混ざった一つの感情の状態が一番いいかなと。これが人間にとって最も幸せな状態ですよねぇ。この段階の人は結構普通にいると思います。

昔読んだ”右脳さん、左脳さん”作者ネトじゅんさんとかも、その段階なのかなと。

人間は常に外部刺激によって生まれる感情に振り回されてしまいますが、PNSE状態になるとそれも自分とは関係のないニュース見ている状態になるなんて…どんな世界観なんでしょ?

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